お墓とはどうあるべきでしょうか。
日本のお墓文化には伝統的な型が根付いています。しかし、お墓離れや墓じまい等、ネガティブな言葉が目につくようになった昨今、お墓はこのままで良いのでしょうか。死生観・家族の在り方、様々な情勢は刻一刻と変化し、お墓文化においても、もう一度本当の価値を見直す転機が訪れていると私は考えます。
故人とご家族の在り方、お墓に対する考え方が様々であるように、お墓の在り方も様々な美しさと個性を持って良いのではないでしょうか。私は、若者がお墓に興味を失い、お墓に価値を見出せなくなってしまった今だからこそ、若い感性が創る新しいかたち・想いに意味があると考え、この業界へと足を踏み入れました。
現在において、先に述べたような変化に加え、石材加工の技術が高度なものとなり、石から造られるお墓のかたちはさらに自由で精度の高いものとなっています。このサイトで紹介している「ITSUKI - イツキ」は多彩な曲面を持ち、自由な発想で形づくられた、今までにない個性溢れるお墓です。
私が学んできたデザインという力・自由な発想を活かし、様々な想いに応えることができるようなお墓をこれからもつくっていきたいと考えています。

人々は古くから自然と共生し、様々な恩恵を受けながら生きてきました。それは太古から受け継がれ、遺伝子に刻まれる記憶であると言えるでしょう。夕凪、深緑、雨音。これらに心を落ち着かせる人は多いのではないでしょうか。それこそ人が本質的に求める自然の美、自然の力なのだと考えます。
デザインは人を人足らしめる創造力の結晶であり、自然の美を墓石に移す上でデザインの力は必須です。目に見えない自然をかたちにすることができるのは人類が培ってきた創造力なくして不可能と言えるでしょう。
「ITSUKI - イツキ」をデザインすることで、故人にとって、またご家族にとって安らかで心の静まる時間をつくれることを願っています。